今日はリタイヤメント口座内でビットコインなどの暗号資産に投資する方法を紹介します。Roth IRAなど、キャピタル・ゲイン税を払わなくて済む手法もあるのでご覧ください
2024年現在、ビットコインETFなども登場しましたが、仮想通貨はまだまだ投資商品としては成熟しておらず、暗号資産に直接投資できる証券会社は限られています。
ビットコインに投資できるIRA
Self-directed IRA(自己管理 IRA カストディアン) という種類のIRA口座のなかでビットコインなどの暗号資産に投資することができます。ステップは以下の通りです。
IRA業者を選ぶ
ビットコインに投資できるIRA口座には以下の様なものがあります。
Bitcoin IRA
https://bitcoinira.com/
BitIRA
https://www.bitira.com/
Equity Trust Company
https://www.trustetc.com/investments/cryptocurrency/
iTrustCapital
https://www.itrustcapital.com
口座のタイプを選ぶ – IRA vs Roth IRA?
業者を選んだらIRA口座のタイプを選びます。
- Traditional IRA(コントリビューションが所得控除となり、引き出す時にその時の税率で納税)
- Roth IRA(コントリビューション時には控除とならず、引き出す時には無税)
これは、自分の現在の収入レベルと引退時の収入レベルとの比較、また将来の税率がどうなっているかを想像し選ぶ必要があります。
今が収入のピークであるならば、Traditional IRAを使って税金を繰り延べした方がよいかもしれませんし、将来の収入や税率増加の方が高いことが予想される場合や、グロース銘柄や暗号通貨など大幅なキャピタル・ゲインが狙える金融商品に投資するのであれば、Roth IRAの方が向いているかもしれません。
資金をデポジットし、ビットコインを購入する
次に、資金をデポジットします。既に貯めたIRAや401(k)からトランスファーするか、新規でコントリビューションするか、401(k)をIRAにロールオーバーします。
次にその口座でビットコインや仮想通貨を購入します。業者によってビットコイン以外にも、様々な仮想通貨への投資が可能です。
引退までビットコインを保管する
最後に、購入したビットコインを引退まで保管します。IRAは一定年齢まで引き出せませんので、その間ビットコインを安全に保管する必要があります。具体的な手法はIRA業者によって異なると思いますが、ウェブサイトにはオフラインのコールドストレージに安全に保管するというような記載があります。
ビットコインに投資できる401(k)
401(k)では、IRAより多くの金額をリタイヤメント口座に投資することが可能です。ビットコインや暗号資産に投資できる401(k)口座は多くありません。また401(k)はIRAと異なり勤務先から提供されているので従業員が個人で自由にプロバイダーを選べないという不便さもあります。しかし、いくつかの401(k)ではビットコインに投資することができます。またスモールビジネスのオーナーや起業家であれば、Solo 401(k)を使い、IRAより多くの金額をビットコインなどの暗号資産に投資することが可能です。
Fidelity
https://www.fidelityworkplace.com/s/digitalassets
ForUsAll
https://www.forusall.com/crypto-401k
結論:リタイヤメント資金の運用法としてビットコインはありなのか?
以上、アメリカでビットコインなどに投資できるリタイヤメント口座を紹介しました。
ただし、ビットコインなどの暗号資産はボラティリティが非常に高くハイリスクな金融商品です。そのため、老後のための大切な引退資金運用のために向いているかについては疑問も残ります。
リタイヤメント口座のメインは株式のインデックスファンドなどある程度安定した商品に投資し、「まだまだ将来があり、リスクを取りやすい」若年層が、あくまで「なくなってもよい」剰余資金を使いリスクを取れる範囲でポートフォリオに加える程度がよいのかもしれません。
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