今年もアメリカの確定申告(タックスリターン)の期日が近づいてきました。
2024年のタックスリターンの締め切りは4月15日です。
確定申告については、毎年のように規制が変わり、また英語での情報が多いので、自分に何が当てはまるのかよくわからない方も多いと思います。会計士に依頼したり、またタックスリターンのソフトウェアもありますが、「なにをどうやって使えばいいのかわからない」という人もいると思います。
アメリカの国税庁(IRS)では、以下の2種類の確定申告サービスを無料で提供しています。IRSの認定した有資格者が無料でタックスリターンを手伝ってくれます。
- ボランティア・インカム・タックス・アシスタンス Volunteer Income Tax Assistance (VITA)
- Tax Counseling for the Elderly (TCE)
ボランティアタックスリターン(VITA/TCE)の対象者
VITAは以下のどれかに当てはまる場合利用できます。
- 所得が64,000ドル以下の人
- 障害者
- 英語が不自由な人
ただし言語サポートはスペイン語や中国語などが多く、「日本語」でのサポートはなかなかありません
また、TCEは以下の人が利用できます。
- 60才以上の人
ボランティアタックスリターン(VITA/TCE)で対応可能なもの
VITA/TCEでは以下のフォームが準備できます。
- 賃金、給与等(フォームW-2)
- 利子所得(フォーム1099-INT)
- 受取配当金(フォーム1099-DIV)
- 州税還付金(フォーム1099-G)
- 失業手当(書式1099-G)
- IRA分配金(書式1099-R)
- 年金収入(書式1099-R、RRB-1099-R、CSA-1099)
- 社会保障給付金(書式 SSA-1099、RRB-1099)
- 単純キャピタルゲイン/ロス(フォーム1099-B)※一部対応
- 住宅売却(フォーム1099-S)※一部対応
- 前年および修正申告
- 自営業収入(フォーム1099-MISC、フォーム1099-NEC、フォーム1099-K)※一部対応
- ギャンブルの賞金(フォームW-2G)
- 借金の帳消し(フォーム1099-C)※一部対応
- 健康貯蓄口座(フォーム1099-SA)※一部対応
- 項目別控除の制限
- 教育控除(フォーム1098-T)
- 子供税額控除
- 所得控除
- 健康保険明細書(フォーム1095-A、BまたはC)
ボランティアタックスリターン(VITA/TCE)で対応不可能なもの
VITA/TCEでは以下のフォームは準備できません。
- スケジュールC(損失、減価償却、自宅の事業利用)
- 複雑なスケジュールD(キャピタルゲインとキャピタルロス)
- フォームSS-5(ソーシャルセキュリティー番号の申請)
- フォーム8606(控除対象外IRA)
- フォーム8814(親の税率で課税される子供)
- フォームSS-8(連邦雇用税および所得税の源泉徴収における労働者資格の決定)
- 連邦雇用税および所得税の源泉徴収のための労働者資格の決定)
- フォーム8962のパート4と5(保険金額の配分、婚姻年の代替計算)
- フォームW-7(個人納税者番号(ITIN)の申請書)
- 災害損失を含む申告書
ボランティアタックスリターン(VITA/TCE)ができる場所
ボランティアによる無料タックスリターンサービスを受けるためには、以下のウェブサイトで、自宅のジップコードを入れ近くのオフィスを探します。無料タックスリターンサービスは、コミュニティセンター、大学、教会、その他様々な場所で提供されています。場所によっては予約が必要です。
Get Free Tax Prep Help
ボランティアタックスリターン(VITA/TCE)に持っていくもの
- 夫婦ジョイントでリターンする場合は、配偶者の同伴が必要
- 本人および配偶者の政府発行の写真付き身分証明書
- 本人、配偶者、扶養家族のソーシャルセキュリティーカードまたは個人納税者番号証明書
- 本人、配偶者、扶養家族の生年月日
- 昨年の確定申告書のコピー
- すべてのW-2および1099フォーム
- フォーム1095-A、BまたはC(ACA明細書)
- その他の収入に関する情報
- すべての控除(慈善寄付を含む)の情報
- デイケア提供者への支払総額とそのタックスID番号
- 還付金の口座振込の場合は、口座の証明と銀行のルーティング番号
- 前年度申告の場合、IRS(及び当てはまる場合は州から)の収入証明書のコピー
以上、今回は、無料でアメリカの確定申告ができるボランティアタックスリターン(VITA/TCE)についてご紹介いたしました。皆様のアメリカ生活のお役に立てれば幸いです。
Happy Saving!
※詳細は税務の専門家に確認してください。
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